NHK大学ロボコン第1次ビデオ審査通過

130202熊本大学ロボコン部がNHK大学ロボコンの第1次ビデオ審査を通過したという連絡を学生からもらった。NHK大学ロボコンに参加し始めてから5年目だが、これで始めてNHKから制作費(今年は7万5千円)を貰えるところまで来た。めでたい。

第1次ビデオ審査通過といっても、よくわからないと思うので。大学ロボコン参加の流れを説明する。

  1. 8月半ばに前の年のABUロボコンが終了した直後に、次の年のABUロボコンのホスト国のサイトで、英文でルールが発表される。NHK大学ロボコンはABUロボコンの国内予選でもあるので、同じルールで行われる。その1~2ヶ月後にNHKのサイトで日本語のルールが発表される。

  2. 11月下旬までにエントリーシートを提出し、書類審査が行われる。今年は46チームが通過したそうだ。
  3. 製作したロボットの動作の様子をビデオに撮って1月下旬の締め切りまでに提出する。これで第1次ビデオ審査が行われる。この時点でロボットが完成している必要は無いが、有力校のチームは、この時点ですべての課題をクリアできるくらい完成しているそうだ。今年、通過したのは32チーム。通過したチームはNHKからロボット製作費として7万5千円を貰える。
  4. さらにロボットの製作・改良を進め、4月8日17:00必着で再び撮影したビデオを提出する。このビデオで第2次ビデオ審査が行われ、大会に出場するチームが20チーム程度選ばれる。
  5. 選ばれた20チームは6月9日に東京で行われる「NHK大学ロボコン2013~ABUアジア太平洋ロボコン代表選考会~」に出場することになる。
  6. 優勝したチームは8月にベトナムで行われるABUロボコンに参加できるわけである。

    第1次ビデオ審査の結果通知の中の「審査講評」が興味深かった。

    • 通過した32チーム全体では、ロボットの完成度にかなり差がある。
    • 次の審査まで2ヶ月以上あるので、ロボットの改善・改良を進めて欲しい。
      • 軽量化と剛性の向上により、ロボットの動作をより速やかで堅実なものにする。
      • 課題達成のスピードを追求すること
        • 駆動系の設計の最適化(ロボットの選定や駆動機構、ギア比、タイヤの径などの見直し)
        • 競技の進め方、課題達成の手順の見直し

      5年前に大学ロボコンをやりたいといった学生が一人入部してきたのが始まりだった。部品の知識もなく、ロボットも何も作れない状態であったことを考えれば、自分たちで第1次ビデオ審査に通るところまで来たのだから、たいしたものだと思う。5年はかかりすぎかもしれないが、結局は学生のやる気と技量次第なので仕方ない。まだ先は長いと思うが頑張って欲しい。

      第1次ビデオ審査の締め切りは期末試験直前で大変だったと思うが、第2次ビデオ審査までの2ヶ月は春休みだ。やる気があればおもいっきり作業ができると思うのだが、まぁそうも行かないのよね。

      締め切り間際の忙しさで、新入部員勧誘活動が、おろそかになってしまうのではないかと、ちょっと不安。

      ちなみに、ロボコン部のチーム名は「熊大からくりサークル」。「からくりサークル」というのはロボコン部の正式名称。熊本大学工学部公認「からくりサークル」なのだ。

      数年前に、部員勧誘活動を行う際に「からくりサークル」では、やりにくいので正式名称を「ロボコン部」に変えようとしたのだが、顧問の先生に拒否されたので、では名乗りを変えようということで、ロボコン部を勝手に名乗っている。大学の公式な場で名乗るさいには、「ロボコン部 .. 正式名称は『からくりサークル』です」とか言っている。

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