h_nari @ 熊本市のブログ。電子工作、プログラミング、ゲーム、TV、 政治、インターネットなどに日々の思い付きを、 うだうだ~と書いていきたい。
このブログにはコメント欄を設けておりません。 記事への御意見、ご質問はtwitter @h_nari宛に お願い致します。


アーカイブ


アマゾン・ベストセラー

メタ情報
RSS
Login

Ender-3 V2購入後1週間の感想

Ender-3 V2(以下Ender3v2と記す)が届いて1週間が経った。 現時点での感想を残しておく。

感想は「世界が広がった」である。 前の3Dプリンタ、 X-Smartを買ったときも 好きな形状をCADで設計し作成できる ようになって世界は広がったのだが、 今回は別の方向に広がったと感じた。


youtubeでender3と検索すると 改造/upgradeの記事が大量にある。 コントローラの基板も別のものに交換可能だし、 ファームウェアも marlinでオープンソース、 ender3v2の設定も公開されているので いじり放題、ということで 世界が広がったと感じるのだと思う。

あと、これまで3Dプリントするネタが足りな気味で、 わざわざ作っていたような状況だったのが、 急に作らなければいけないものが色々と 発生したことからも、いろいろプリントできる! と開放感を感じる原因なのかもしれない。

以下、細かい感想に移る。

印刷品質

X-Smartに比べて格段に良い。 余分な付着物が格段に少なく 印刷後の修正がほとんど必要ない。 Ender3v2だと印刷しない移動だけの区間の前に フィラメントを引く動作が入る。 このことにより、移動だけの区間のヒゲの量が 格段に少なくなっているものと思う。 これはプリンタではなくslicerソフトの設定の問題なので X-Smartも改良できる可能性がある。

印刷速度

同じものを印刷するとX-Smartの方が30%程度速い感じ。 基本的に、印刷範囲が狭い小さな機械のほうが 動く部分の重量が小さいので早く動かしやすい。 プリント速度は X-Smart 60mm/sに対し Ender3v2は50mm/s。 あと slicerの設定がEnder3v2の方が丁寧というのも ありそう。

印刷成功率

現状だいたい同じくらい。 Ender3v2の印刷失敗は ステージへの印刷物の定着不良で起こっている。 ノズルの高さ調整の失敗だろう。 正常に印刷できたあと、そのまま次の印刷を 行ったら失敗したことがあった。 Z軸リミットスイッチの繰り返し精度に問題があるのかもしれない。 今は、印刷のたびにノズルの高さ調整を行っている。

この点、X-Smartは一度高さ調整を行うと 何ヶ月もそのままで失敗することが無い。 Z軸のセンサーが違うのだろうか。 X-Smartはフィラメントの吐き出し不良で失敗することが しばしば有る。フィラメントが湿気を吸い込んでしまった せいではないかと疑っている。 Ender3v2で吐き出し不良は起こっていない。 封から出して間もないので湿気をそれほど吸っていない ということかもしれない。

印刷物の大きさ

仕様で X-Smart 140x140x140, Ender3v2 220x220x250 なので 当然、Ender3v2の方が大きい。 ステージのギリギリまで印刷させると 反ることが多いので、X-smartは実質 100x100x140だと 思って使用している。 Ender3v2でギリギリまで印刷できるかは試してないが、 周辺20mmをあきらめても180x180の範囲は印刷できる。

今回、 PCB Holder/Gripperや Filament Holderを印刷したが、 これらはX-Smartでは印刷できないか、設計変更が必要になる。

騒音

Ender3v2はステッピング・モータがドライバの変更で 凄く静音化されていて動作音がほとんど聞こえない。 しかしファンの音がうるさい。 ファンの音なので変化のないホワイトノイズのような感じでは あるがうるさいのはうるさい。使うのをためらう場面もある。 将来、ファンの交換等で静音化したい。

X-Smartはもっとうるさかったと思うのだが、 今は離れた場所に置いて使っているので 騒音問題は無い。使いやすい。

OctoPrint

OctoPrintは 3Dプリンタのサーバのようなプログラム。 Linux/Mac/Windowsで動作するが Raspberry Piで使っている人が多いようだ。 自分もRaspberry Piにインストールしたが SDカードのイメージファイルが提供されているので すぐに動作させることができた。

OctPrintの機能は主に2つ。 1つはプリンタサーバのように動作し、 ネット経由で3Dプリントできる。 Slicerソフトである Ultimaker Curaにプラグインを導入すると 直接3Dプリントできる。

もう1つは 3Dプリンタの動作に同期して TimeLapse動画の撮影ができること。 ネットでよく見る3Dプリンタのヘッドが写っていない TimeLapse動画の撮影方法を調べていて OctPrintを知った。

ちなみに私は撮影用のUSBカメラ固定の 部品待ちで、まだ撮影できていない。

これら以外にも興味深い機能として Terminal機能で 3DプリンタのMarlinとの 通信内容を見ることができたり、 gcode analizerでプリントの様子を表示させたり、 プリント中のlayer番号を知ることができる。

これら以外にもプラグインで追加できる機能が いろいろ有るらしいのだが私は未だ試せていない。

実際に使う段になると、 3Dプリンタに加えてサーバー(raspberry-pi)の電源をon/off するのが面倒くさい。常時稼働させたいところだが、 sd-cardのread-only化には対応していないようなので 常時稼働させると数ヶ月でsd-cardが死ぬような気がする。 あと、動作させていると ender3v2のコンソールの表示が 変になる。 sdカードが1枚駄目になってしまったが、 octprint使用中に指していたせいかもしれない。 この辺の問題は、usbカメラを固定できて time lapse動画を頻繁に撮るようになったら考えようと思う。

今後

Ender3v2で世界が広がったため 忙しくなったような気がしている。 急いでも仕方ないし、 よく考えると急ぐ必要はないので、 じっくりと1つづつ作るなり解決するなりして行きたい。

とりあえず、防湿フィーダやtouch sensorなどの 優先度が高いのだが、防湿フィーダは 湿度計の到着待ち(1ヶ月?)だし、 touch sensorは Ender3用程は部品がいらないはずなので Ender3v2用touchセンサーを待っている状態。

とか思っていたら Ender 3 V2 - BLTouch Optical Prove Sensor なる動画が投稿されていた。 概要に 販売サイトらしきページへのリンク があるのだが、何語かもわからない。 World Wideな世界だ。

marlinのコードも読みたい。