渦電流保護回路の動作テスト

130205a1以前、DC-DCコンバータが壊れて悲惨な状況を発生させた回路に渦電流保護回路を組み込んでみたので動作テストを行った。


悲惨な状況になったのは、ヒューズも渦電流保護回路もない電源ラインに大容量の蓄電池がつながっているため。ショートモードだと回路が焼き切れるまで終わらない。調査の結果、DC-DCコンバータに耐圧不足の部品があったので交換したが、渦電流保護回路も欲しいところ。次回の納品まで割りと時間があるし、元々電子スイッチ用のFETは実装されているので同じ基板サイズで追加可能だったので、安いFusionPCBに修正した基板を発注した。回路は参考書(パワーMOS FET活用の基礎と実際)の回路を適当にパラメータを変えて作成。

130205b2基板に最小限の部品だけ実装し、テストを行う。電源12Vに対して、8Ωの抵抗を3本並列にした負荷、4.5A流れるはずである。3Aぐらいで動作するつもりで作ったのだが、電源が遮断されない。電流検出のトランジスタのエミッタ・ベース間の電圧を確認すると0.6Vぐらいになっている。回路のパラメータから遮断される電圧を計算してみようと思ったが、面倒でやってられない。

sc130205a2そこで使ったことは無いが回路シミュレータを試して見ることにした。調べるとLTSpiceというのが無料で良いらしい。LTSpiceを使う by Kimio kosakaというページを参考に、ダウンロード、インストール後、回路図入力、シミュレーションまで簡単にできた。

130205a9結果、このパラメータでは 5~6A程度流さないと電流が遮断されないことが判明。抵抗の値を、いろいろ変えて試すが、電流検出用の 0.1Ωを変えないと,ほとんど効果が無い。バイアス用の抵抗が入っているのだが検出を1A程度早くする程度の効果しかないことも、わかった。電流検出用の抵抗を0.2Ωに変えれば3Aで動作できるようにできるのだが手持ちに在庫が無いし、それほど厳密な動作が求められているわけでもないので、これで行くことにする。1Ωの抵抗を一瞬負荷につなぎ動作を試したところ、電源装置の電流計が動く間もなく、電源を遮断できた。

今後は、残りの部品を実装し、実際の回路を動作させて確認を行う予定。 渦電流保護回路が使えれば何かと安心なので、今後、積極的に使って行きたい。回路シミュレータLTSpiceも驚く程便利だ。これでアナログ回路も怖くない…かもしれない。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。